こんにちわ。
突然ですが『治験』というアルバイトをご存知でしょうか?
新たに開発された治療薬承認のために、臨床モルモットとなり報酬を頂けるというアレです。学生時代に聞いたことある人もいるのでは?
『治験ボランティア』という呼び方もあるので俗にいうアルバイトという訳でもなく、あくまで新薬の臨床試験に善意で協力して頂く有償のボランティアという体みたいです。
経験者の私がざっくり説明させて頂きます。
治験とは
治験(ちけん、Clinical trial)とは、医薬品もしくは医療機器の製造販売[1]に関して、医薬品医療機器等法上の承認を得るために行われる臨床試験のことである[2]。元々は、「治療の臨床試験」の略であるという[3]。※
※wikipediaより抜粋
薬だけでなく医療機器なども治療臨床試験の対象になるみたいですね。まぁ当たり前ですね。
新薬が開発され承認され世に出るまでに沢山のハードルがあるようで、その最後の方のステップにて人での臨床試験データが必要になってくる、そのステップが今回ご参加頂く治験です、みたいに担当者から説明を受けた記憶があります。
基本的にはこの前段階までで、ある程度の安全性が確認できているとのことです(そうでなければ困りますね)。
入院型と通院型があり、報酬の単価は入院か通院か、治験の内容、拘束期間、そのリスクによってまちまちです。私が参加していた時期は平均して18,000〜23,000円/泊くらいの単価でした。
1. 治験の経験
私が経験したものは風邪薬(飲み薬)×2回、痔の薬(塗り薬)×1回、糖尿病の薬(飲み薬)×1回、吸引薬×1回の計5回でした。
参加したものはいずれも入院型の治験で大学生時代に経験しております。期間は3泊4日〜9泊10日まで。参加者は、時間に融通のきく学生、フリーター、仕事辞めたばかりでニート中の人がほとんどでした。
2.参加申し込み時に気をつけること
申し込めば必ず参加できるという訳ではありません。
年齢がまず20歳以上であること。
参加する前・参加当日に健康診断の受診が必須なのですが、BMI値や血液検査の値が適正範囲になければ参加不可となってしまいます。また検査数値が適正であっても、定員を超える申し込みがあった場合は、数値の良い人から優先的に参加させますので、もれてしまう可能性もあります。
申込み時に各臨床試験ごとの参加条件が案内されますのでよくよく確認しておきましょう。
基本的に太り過ぎ、痩せすぎはNG。参加直前はアルコール摂取や激しい運動は避けた方が良いです。
一度参加するとインターバルとして4ヶ月ほど新しい治験に参加することができないルールだったかと思います。
余談ですが「骨折の治験 30泊31日 報酬50万円」みたいな面白そうなものもありました。小指をハンマーで「ポキーン」とキレイに骨折させ回復の経過を観察する内容だったかと記憶しております。
学校との兼ね合いなどなければ正直参加してみたかったです。人生の話ネタになりますしね。
3.治験参加中の生活(入院型)
私は入院型治験の経験しかありませんのでこの内容についてざっくり説明します。
▪️原則は禁煙
▪️外出は不可
▪️採血が日に何度もある
▪️採血や診断のとき以外は基本自由
▪️就寝・起床時間は厳守
▪️食事は出されたものだけを食べる(基本残してはいけない)
▪️飲み物はミネラルウォーターとカフェイン抜きの麦茶のみ。
▪️排尿時は毎回尿を採取し提出しなければならない。
▪️基本相部屋
採血・尿採取は薬物動態(薬がどれくらいの時間で身体から抜けていくか)データをとるため重要な作業です。
これだけみるとまるで受刑者か家畜のような生活ですね。
ただ慣れれば意外と楽です。
私が参加したところは娯楽として漫画・雑誌が豊富にそろっており、ゲームもできました。勉強や読書もオッケーです。
個人的に一番きつかったのは「外出できないこと」、「禁煙」、「性欲処理ができないこと」でした。
一度タバコが我慢できずにシャワー個室で換気扇に向かって一服し、臭いを消すために歯磨き洗髪身体を洗って誤魔化しながら凌いだときがありました。バレてないつもりでしたが恐らく採血なんかでバレバレだったと思います。
また一度は我慢できずトイレの個室でこっそり抜いてしまいました。バレてないつもりでしたが恐らく尿採取でバレバレだったと思います。
(性欲処理が禁止だったかどうかは説明がなかったので分かりません)
本来このようなルール違反があった場合、途中で一発退場になりますので絶対にしないで下さいねw。
長いので2に続きます。