みんな何かしら問題を抱えているものだ。
順風満帆にみえる私にも、深刻な問題がある。
私には弟がいる。
二十代後半で職歴ゼロ、人生迷子の弟が。
今日はこのクズ弟について語りたいと思う。
クズ弟のざっくりプロフィール
地元公立中学校→地元外私立高校→フリーター→ニート→新興宗教の私塾→オーストラリアワーホリ→こじらせニート→フリーター→ニート←イマココ！
高校卒業後は特に進学もしなかった（とりあえず大学受験はしたのだが落ちた）。
浪人するほどの気力もなく、かつ我が家には浪人させるだけの余裕もなかったのでそのまま進学は諦めた。
かといって就職をしたわけでもなく、地元でちんたらフリーターをしていた。一つの仕事があまり続かず大抵一年ももたなかった。
我が家は貧乏であったので何をやるにしても金はださなかったが（だせなかった）、口も出さなかった。
実家暮らしの弟はギターを弾いたりスケボーしたりプラプラしていたが、特にそれについて咎めることはなかったと思う。友達が多いわけでもなく、自身の友人より私の友人らと遊んでもらう事の方が多かった。
弟のパトロン『ばあちゃん』
仕事がコンスタントに続かないため、また金・スケジュールを管理する能力に著しく欠けていたため、常に金欠であったのだが、そんな弟を支えるパトロンが母方の祖母であった。
祖母は田舎っぺの変わり者であったが、現役の頃、商売でバブルの恩恵もあって小さいながらひと財産を築いていた。祖父祖母は何かと孫の私達を気にかけてくれていた。
母がワガママ放題で離婚・再婚したり新興宗教にハマったりして私達を連れ回していたので不憫に思っていたのだろう。弟が金に困って訪ねると説教しながらも一万、二万と小銭を持たせていた。
エスカレートしていく弟の『タカリ』
弟が二十代半ばの頃、急にワーホリ（ワーキングホリデー）に行きたいと言い出した。私はいいんじゃないか、自分でお金貯めていってきたら、みたいな話しをしていたと思う。
しかしバイトが一年も続かない弟に、百万円単位の金を貯める根性などある訳もなく、祖母に泣きつくことになった。祖母はウダウダ言っていたが、これが変わるキッカケになればと思い渡航滞在費、ノートパソコン代等250万円ほどを援助した。（このワーホリは途中でバイトをクビになり、金を使い果たし一年経たずに帰ってきた）
またあるときはネットワークビジネス（合法ネズミ講）に勧誘され100万円元手が必要だと言って祖母から引っ張っていった。結局結果も出せないまま退場した。
またあるときは車がないと仕事が見つけられない、実家の車は親と兼用だから使いにくい。車を買う金を援助して欲しいと100万円持って行った（ちなみに車は買ってないし仕事も見つけてません）。
ニート・昼夜逆転生活が改善せず業を煮やした家族とケンカが続くようになった。
仕事も貯金もないのに一人暮らしをしだした。
（保証人には親がなったらしい）
どこで聞いたのか為替取引で家にいながらノーパソ一つで稼げるらしいとFX取引を始めていた
（どうしてニートはすぐこういう一発逆転思考になるのだろうか？）。
この元手と当面の生活費として二回に分けて350万円程引っ張っていった。
9ヶ月後、このお金も底をつきかけ祖母になきついてきた。これはあかん！と思った祖母は（←おそい）私に連絡をとり一部始終を説明してきた。
弟は病気であると確信
弟に渡す金は砂漠の水である。あっという間に巨大な社会の渦に飲み込まれ消えていった。
後日この話しを祖母から聞いた私は驚き弟に電話で問い詰めた。
（ちなみに普段私は就職してから地元を離れて暮らしている）
私『自分さ、一体どうやったら9ヶ月で350万円も使えるわけ？年収900万円家族持ちの俺ですらそんな使ってねーぞコラ。正直に言えコラ。』
弟『うーーん、まぁ、色々だね。キャッシングとかの返済あったからそういうの返したりFXでちょっと損したり…（てか正直あんまし覚えてないんだよね）』
私は確信した。
あ、こいつは病気だ。
脳に重大な欠陥がある、と。
この10年間、弟は本当に何も考えていなかった、何にも変わってないという事実に恐怖すら感じた。弟は悩みながらもがきながら何か一つでも成長しているのだろう、と期待していたのだが、この期待は黄河に投げ込まれた小石のごとく一瞬で消え去った。
完全にテレビ・ネット世界の話題でしかなかった『家族のニート化問題』は、一気に現実となり私の目の前に立ちふさがった。
続く
今後不定期に弟の状況をリポートしていきたいと思います。この話題が気になる人はリクエスト願います。ちゃお。
